生命保険のはじまり
どんなことにも、それが始まったキッカケがあります。そのキッカケは語り継がれ、過去を知るための「歴史」として面白いエピソードを私たちに教えてくれます。今となってこそ身近な制度として定着している生命保険ですが、そもそもの始まりは、生活のちょっとした問題から誕生した生活の知恵だったことをご存じでしょうか。
生命保険の始まりは、17世紀のイギリスであるといわれています。当時イギリスで牧師をつとめていた人々は、互いの葬儀の費用をどうまかなえばいいのかで頭を悩ませていました。
どうしようかと考え抜いたのち、それぞれがお金を出し合い、亡くなってしまったときの為にお金を積立てることを思いつきました。一見、協力的で大変良い仕組みであるように思えますが、この仕組みにはひとつ落とし穴がありました。牧師たちはそれぞれの年齢に関係なく、皆で同じ金額を払っていたのです。
高齢の牧師が短期的な支払いで、近い将来費用を受け取ることができるのに対し、若い牧師は同じ金額を長期的に払う必要がありました。90歳の牧師と20歳の牧師とが同じ金額を払い始めたとして、寿命が100歳ならば、20歳の牧師は多くの費用を払って遠い未来にかけることになります。怒るのも無理のないことですね。
こうしてこの仕組みは10年経ったころになくなってしまいました。
この問題は後に、エドモンド・ハレーという有名な天文学者によって、現代にみるような生命保険制度が誕生するきっかけとして活かされました。失敗は成功のもととはまさにこのことです。